朝井リョウ氏『イン・ザ・メガチャーチ』が2026年本屋大賞を受賞!ファンダム経済と人間の心の光と影を描く話題作
全国の書店員が選ぶ「2026年本屋大賞」が9日に発表され、朝井リョウ氏の『イン・ザ・メガチャーチ』(日経BP日本経済新聞出版)が栄えある大賞に輝きました。
作品の魅力は?
本作は、朝井氏の作家生活15周年を記念して出版された意欲作。デビュー間近のアイドルグループの運営に奔走する男性、推しアイドルに情熱を注ぐ女子大生、そしてSNSでの衝撃的なニュースに翻弄される女性…ファンダム経済を舞台に、世代も立場も異なる3つの視点から、人を動かす“物語”の功罪を鋭く描き出しています。
「今の時代、人を動かすものは何か」という問いを投げかけ、ファンダム経済を仕掛ける側、のめり込む側、そしてかつて熱狂していた側それぞれの心情を丁寧に描写することで、読者の心を揺さぶります。
発表会での様子
発表会では、前年度大賞受賞作家の阿部暁子氏から朝井氏へ花束が贈られました。阿部氏は「これからの1年は忙しく、そして出会いのある1年になると思います。どうかお体第一、健康第一で楽しんでください」と温かいメッセージを送りました。
朝井氏は受賞の喜びを語り、会場には笑顔があふれました。また、昨年『生殖記』がノミネートされた際の面白いエピソードも披露。発表会前にカフェで取材を受けていた際、本好きの人から声をかけられたものの、朝井氏の装いを見て大賞受賞者と勘違いされたというユーモラスな出来事を明かし、会場を沸かせました。
朝井リョウ氏の受賞歴
朝井リョウ氏は、岐阜県出身。『桐島、部活やめるってよ』でデビュー後、『何者』で直木賞、『世界地図の下書き』で平田譲治文学賞、『正欲』で柴田錬三郎賞と、数々の文学賞を受賞しています。代表作には『スター』『そして誰もゆとらなくなった』『生殖記』などがあります。
本屋大賞とは?
本屋大賞は、全国の書店員が「一番売りたい本」として投票する、年に一度の文学賞。今回で23回目を迎え、2024年12月1日から2025年11月30日までに刊行された日本の小説が対象となりました。一次投票には全国490店より698人、二次投票には435店より470人が参加し、大賞作品が決定しました。
その他の受賞作品
・翻訳小説部門1位:『空、はてしない青』(メリッサ・ダ・コスタ著、山本知子訳、講談社)
・発掘部門の超発掘本!:『旅の短編集春夏』(原田宗典著、角川文庫)
2026年本屋大賞ノミネート作品一覧
1位:『イン・ザ・メガチャーチ』朝井リョウ(日経BP日本経済新聞出版)
2位:『熟柿』佐藤正午(KADOKAWA)
3位:『PRIZEープライズー』村山由佳(文藝春秋)
4位:『エピクロスの処方箋』夏川草介(水鈴社)
5位:『暁星』湊かなえ(双葉社)
6位:『殺し屋の営業術』野宮有(講談社)
7位:『ありか』瀬尾まいこ(水鈴社)
8位:『探偵小石は恋しない』森バジル(小学館)
9位:『失われた貌』櫻田智也(新潮社)
10位:『さよならジャバウォック』伊坂幸太郎(双葉社)
朝井リョウ氏の『イン・ザ・メガチャーチ』は、現代社会の深層に迫る傑作として、多くの読者に支持されることでしょう。ぜひ手に取って、その世界観に浸ってみてください。