山で出会える「丸い虹」の正体とは?「ブロッケン現象」と「光輪」の不思議な関係
実は別物だった?「ブロッケン現象」と「光輪」の仕組み
8月11日は「山の日」。登山やハイキングを楽しむ方も多いこの季節、山頂付近で自分の影の周りに「丸い虹」のような不思議な光の輪を見たことはありませんか?実はこれ、一般的には「ブロッケン現象」とひとくくりに呼ばれがちですが、厳密には「ブロッケン現象」と「光輪(グローリー)」という2つの異なる現象が重なって起きているものなのです。
巨大な影の正体「ブロッケン現象」
太陽を背にして立ったとき、前方の霧や雲に自分の影が映し出される現象を「ブロッケン現象」と呼びます。霧や雲は平らではないため、遠近法の錯覚によって影が実際よりも巨大にゆがんで見えるのが特徴です。ドイツのブロッケン山でよく観測されたことからこの名前がつきました。
丸い虹の正体「光輪(グローリー)」
影の周りに現れる虹色の光の輪は「光輪(グローリー)」と呼ばれる別の大気光学現象です。一般的な虹は雨粒による光の屈折・反射で生まれますが、光輪は霧や雲の非常に小さな水滴に光が当たり、「回折」という現象によって現れます。この光輪は世界気象機関(WMO)でも正式に分類されている現象です。詳しくは
山でこの現象に出会うためのポイント
これらの現象を見るための条件は、「背後に太陽があること」そして「前方に霧や雲が広がっていること」です。山では景色を眺めるだけでなく、時には太陽を背にして雲や霧を見下ろす方向にも目を向けてみてください。ただし、霧が出ているときは足元が非常に危険です。撮影や観察に夢中になりすぎて登山道を見失わないよう、常に周囲の安全を確保しながら楽しんでくださいね。