欧州大国が「点心債」発行を見送りへ ドイツ・フランス・スペインの思惑とは?
「点心債」への関心はあるものの発行は否定
最近、金融業界でひそかに注目されていたニュースがあります。それは、ドイツ、フランス、スペインといった欧州の主要国が、オフショア人民元建て債券、通称「点心債(ディムサム・ボンド)」の発行に向けて、銀行団と予備的な協議を行っていたという事実です。中国が推し進める人民元の国際化の一環として注目されましたが、現時点ではいずれの国も発行する計画はないと明かしています。
なぜ欧州の国々は慎重な姿勢を見せているのか?
そもそも「点心債」とは、香港などの中国本土外で発行される人民元建て債券のことです。今回、ドイツやフランスなどの当局がHSBCホールディングスなどの大手銀行と手続きに関する情報収集を行いましたが、現実はそう簡単ではないようです。スペイン財務省は「ユーロ建てでの発行が中心」と明言し、ドイツ財務省も「経済的な合理性や市場のプレゼンス向上という観点から、現状では条件を満たしていない」と厳しい見方を示しています。背景には、ドルやユーロと比較して、点心債市場の流動性がまだ低いという課題があるようです。
今後の人民元市場はどう動く?
欧州大国は慎重な姿勢を見せていますが、一方でポルトガルなどの国々や一部の企業にとっては、人民元建てでの資金調達はコストが低いというメリットもあります。中国当局が人民元の世界的な利用拡大を狙う中、今後どのような動きを見せるのかは、世界の金融マーケットにとって重要なポイントです。今回の動きについて詳しく知りたい方は、