「ヒトはなぜ死ぬのか?」生物学者が教える“死”が進化に必要な納得の理由
死ぬことは生物として「当たり前」の戦略だった
普段、私たちは当たり前のように「死」を迎えますが、なぜ生物は死ぬようにできているのでしょうか。ひろゆきさんがゲストの生物学者・小林武彦氏に切り込んだのは、多くの人が一度は疑問に思ったことがある「なぜ生物は死ぬのか?」というテーマ。小林先生いわく、死は個人の問題ではなく、「種としての進化と多様性」を促進するために生物に組み込まれた重要な仕組みなのだそうです。「強い遺伝子を残すために死ぬ」というひろゆきさんの推察に対し、小林先生は「種の繁栄のために死が必要である」と解説しました。
環境が変われば進化し、環境が安定すれば長生きする
興味深いのは、寿命の長さと環境の関係性です。小林先生によると、環境変化が激しい場所で生きる生物は、より適応するために高速で進化を繰り返す必要があり、その結果、寿命を短くして世代交代を加速させています。一方で、深海のように環境がほとんど変わらない場所に住む生物は、進化の必要があまりないため長生きできる傾向があります。例えば、450年も生きる「ニシオンデンザメ」などがその代表例です。しかし、安定した環境に特化しすぎると、逆に環境が激変した際に絶滅するリスクも高まるという、自然界のシビアな側面が浮き彫りになりました。
進化のスピードは「選択圧」によって決まる
生物が進化する背景には、厳しい環境下での「選択圧」があります。「少しでも間違ったら食べられる」というような過酷な状況では、有利な特徴を持った個体だけが生き残り、結果として種全体が進化していきます。私たちが今生きているのは、過去の過酷な環境を生き抜き、多様性を獲得してきた先祖のおかげだといえます。小林武彦先生の著書