ダウ急落!イラン情勢悪化と米雇用低迷で市場震撼、原油高騰も加速
3月6日、アメリカの株式市場は大幅な下落に見舞われました。きっかけは、トランプ前大統領のイランに対する強硬発言と、予想外のアメリカ雇用市場の悪化です。さらに、原油価格の高騰も市場の不安を煽り、ダウ工業株30種平均は数か月ぶりの最悪の週間下落率を記録しました。
ダウ工業株、週間下落率10月以来の大きさ
取引開始直後からダウは584ポイント(1.2%)下落。S&P500とナスダックもそれぞれ1%、0.9%下落しました。週間の下落率は3.7%に達し、2023年10月以来の大きな落ち込みとなりました。
ダウを押し下げたのは、アメリカン・エキスプレス(2.4%安)、ゴールドマン・サックス(2.3%安)、アマゾン(1.8%安)など。ナスダックでは、ショッピファイ(3.7%安)、インテル(3%安)、テスラ(1.9%安)、アップル(1.5%安)が重荷となりました。
トランプ前大統領の発言が原油価格を押し上げ
原油価格は急騰しており、国際原油指標の北海ブレント原油は7.1%上昇し91.50ドル、アメリカ指標のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)は8.4%上昇し87.80ドルを超えました。WTIは一時90ドル近くまで上昇し、いずれの指標も約2年ぶりの高値水準です。
トランプ前大統領は、イランに対し「無条件降伏」以外は受け入れないと発言。イランが降伏し「偉大で受け入れ可能な指導者」を選べば、米国と同盟国はイランを支援すると述べました。
米雇用統計の悪化も市場を冷え込ませる
さらに、アメリカ労働統計局が発表した2月の失業率は予想に反して4.4%に上昇。非農業部門雇用者数は9万2000人減少と、1月の12万6000人増加から一転して減少しました。
原油価格高騰とインフレ懸念、FRBの動向は?
カタールのエネルギー相は、世界の原油流通量の20%以上が通過するホルムズ海峡が閉鎖された場合、原油価格は1バレル150ドルに達し、世界経済を「崩壊させる」可能性があると警告しています。
原油価格の上昇は、アメリカのFRB(連邦準備制度理事会)が利下げを検討する中で、インフレへの懸念を高めています。モルガン・スタンレーのチーフエコノミックストラテジストは、労働市場が悪化すればFRBが金利引き下げに動く可能性があるものの、原油価格の高騰がインフレを再燃させるリスクがあるため、FRBは慎重な姿勢を維持する可能性があると指摘しています。
専門家は、原油・天然ガス供給の混乱がインフレ期待に影響を与える可能性を指摘しています。FRB当局者も、イラン情勢が米国経済に与える影響を判断するのは時期尚早としています。