秋田のローカル線、鉄印戦略で苦境を乗り越える!売上の2割を稼ぐ“もう一つの収益源”とは?
秋田県由利本荘市を走る由利高原鉄道(鳥海山ろく線)が、鉄印販売に力を入れています。利用者減少と1億円を超える赤字に苦しむ中、鉄印が意外な収益源として注目を集めています。
鉄印ブームの背景と仕組み
2020年に始まった鉄印は、鉄道ファンを中心に人気を集めている新しい楽しみ方です。専用の鉄印帳を購入し、各鉄道会社の窓口で乗車券を提示すると、その鉄道会社独自の印が記帳できます。スタンプ集めが好きな人にとっては、コレクション欲をくすぐる魅力的なアイテムとなっています。
由利高原鉄道の鉄印戦略
由利高原鉄道は、4月と5月に続けて限定の鉄印を発売。特に5月限定の鉄印は、新緑と5月の花々をイメージした「おばこ娘」の可愛らしいデザインで、話題を呼んでいます。この鉄印を目当てに列車に乗る人も増え、定期外収入の増加に貢献しています。
驚きの売上構成!鉄印がもたらす効果
由利高原鉄道の2024年度の売上高は6242万円。そのうち、商品販売収入(鉄印帳や関連グッズなど)はなんと1243万円で、売上全体の20%を占めています。これは、定期収入(1415万円)や定期外収入(2238万円)に匹敵する金額です。つまり、鉄印販売が由利高原鉄道にとって、重要な収入源となっているのです。
厳しい経営状況と今後の展望
由利高原鉄道は、かつて年間63万人もの利用者がいたものの、少子化や車の普及により利用者は減少。コロナ禍ではさらに落ち込み、2021年には13万人まで減少しました。2024年には19万人まで回復しましたが、ピーク時の3分の1程度にとどまっています。
2024年度の経常赤字は1億772万円。多額の補助金によってなんとか事業を維持している状況です。しかし、鉄印販売の成功は、地域活性化と観光客誘致の可能性を示唆しています。今後も魅力的な鉄印を開発し、より多くの人に由利高原鉄道の魅力を知ってもらうことが、経営再建への鍵となるでしょう。
由利高原鉄道の取り組みは、地方の鉄道会社が生き残るための新たな戦略として、注目を集めています。