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漫画家・蛭子能収さんを支えるマネージャーの温かい視点 認知症と向き合いながらも仕事と人生を謳歌する「友達」との日々

投稿日:2026年04月24日

2020年に認知症を公表された漫画家・蛭子能収さん。独特なイラストとユーモアあふれる人柄で多くのファンを魅了する蛭子さんを、長年そばで支え続けているマネージャーの森永真志さんが、認知症と共に歩む蛭子さんの現状と、周囲のサポートの重要性について語りました。

異変に気づいたのは2019年頃

森永さんが蛭子さんの異変に気づいたのは2019年頃。蛭子さんの奥様から「最近、家での物忘れがひどい」という相談を受けました。当初は深刻に受け止めていなかったものの、ロケ地で「ここ、どこだっけ?」と尋ねたり、スケジュールを何度も忘れたりする様子を見て、森永さんは異変を確信します。

2020年、テレビの医療番組で検査を受けた結果、蛭子さんはレビー小体型認知症とアルツハイマー型認知症の合併症と診断されました。認知症という現実を告げられた蛭子さんは、当初ショックを隠しきれなかったと言います。

「いつまでも働いてお金を稼ぎたい」蛭子さんの強い意志

しかし、蛭子さんには「いつまでも働いてお金を稼ぎたい」という強い意志がありました。仕事を続けるためには、共演者や視聴者からの理解が不可欠だと考え、番組内で認知症であることを公表することを決意。事務所も蛭子さんの思いを尊重しました。

公表後、仕事のマネジメント方法も変化。夜間の仕事や、初めて訪れる場所での仕事は避け、蛭子さんが不安を感じないよう時間と場所を制限しました。また、目を離した隙にどこかへ行ってしまわないよう、常に誰かが付き添う体制を整えました。

変わっていく作風、それでも続くイラスト制作

蛭子さんの代名詞とも言えるヘタウマなイラストは、症状の進行とともに少しずつ作風を変えていきました。人の顔を描く際に、顔の輪郭の外に目を描くこともあるそうです。それでも、蛭子さんはイラスト制作を続けています。

仕事量は以前より減ったものの、クイズ番組への出演や書籍の出版、2023年には個展を開催するなど、精力的に活動を続けています。個展の準備中には、森永さんが送迎する車内で「みんな優しくしてくれて、ありがとう」と涙をこぼす場面もあったそうです。

「友達」という特別な関係性

蛭子さんは森永さんを「友達」と呼び、デイサービスでの再会時には、共通の趣味である競艇の話で盛り上がります。食欲は落ち、体も痩せたものの、温厚な人柄は変わらないと言います。

最近は体調の波が激しく、テレビ収録などの人前に出る仕事は減っていますが、「サンデー毎日」での連載は続けています。森永さんは、蛭子さんだけでなく、奥様や事務所にも「1人で抱え込みすぎないようにしましょう」と繰り返し伝えています。

介護経験から得た学び

森永さんがそう考えるようになったのは、自身が認知症だった父親を介護した経験があるからです。70歳を過ぎて認知症になった父親は、もともと温厚だったのに急に激高することもあり、介護は困難を極めました。しかし、妹やデイサービスの職員らと助け合い、支え合うことで乗り越えることができました。

介護の終わりが見えない不安や、父の衰えを感じてしまういらだちも、お互いに頼り合うことで和らいだと言います。父親を亡くした時、森永さんはみんなで支えられたことに感謝の念を抱きました。

「みんなで支え合う時代へ」

蛭子さんと父親。2人の認知症の方をそばで見てきた森永さんは、「自分だってあなただって、誰にでも認知症になる可能性がある。みんなの考え方をアップデートして、周りの人が一緒に当事者を支え合っていく時代になってほしい」と語ります。

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