高市首相の政権、長期化の鍵は「チーム」に?安倍政権の内部崩壊を防いだ危機管理術とは
衆院選で歴史的勝利を収めた高市早苗首相(64)。長期政権も視野に入る中、その内情に注目が集まっています。しかし、党内からは意外な不協和音も聞こえてくるという。今回は、安倍政権が内部崩壊を免れた理由と、高市首相に足りないものを探ります。
安倍政権が続いた理由:夜の会合3連チャンと「チーム安倍」の存在
第2次以降の安倍政権は、その変貌ぶりに多くの人々が驚きました。当時、官房副長官補を務めていた兼原信克氏は、安倍首相の働きぶりをこう語ります。
「安倍さんは、様々な人と会い、電話で意見を聞くことを繰り返していました。夜の会合も3連チャンでこなすこともありました。そうして得た情報を基に、大きな方針を打ち出していたのです。しかし、一人で成し遂げることはできません。閣僚や役人をまとめ上げる“軍団”を作っていたのです。」
この“軍団”は、官邸内で「チーム安倍」と呼ばれていました。ジャーナリストの岩田明子氏は、その実態を解説します。
「第1次政権の失敗を踏まえ、第2次政権では人事に徹底的にこだわりました。菅義偉官房長官や総理秘書官など、官邸経験者を配置し、党重鎮の麻生太郎氏や甘利明氏らを要職に就けました。党内でも谷垣禎一幹事長や二階俊博幹事長が活躍し、高村正彦副総裁や大島理森衆院議長など、見識のある方々が安倍さんを支えていました。」
失言から2時間で更迭!危機管理能力が政権を救った
政権運営において、スキャンダルは致命的なダメージとなりえます。安倍政権では、閣僚の失言に対しても迅速な対応を取りました。その一例が、2017年の今村雅弘復興大臣の失言事件です。
政治ジャーナリストの青山和弘氏によれば、
「2017年4月、今村大臣が派閥パーティーで、東日本大震災について不適切な発言をしてしまいました。しかし、安倍官邸の動きは非常に早かったのです。パーティー中に今村大臣は官邸から電話で更迭を告げられ、更迭までわずか2時間でした。菅官房長官や今井秘書官ら官邸チームが、すぐに安倍さんと協議し、即更迭を決断したのです。」
このような迅速な危機管理能力こそが、長期政権を維持するための必須条件と言えるでしょう。災害や国際情勢の変化だけでなく、閣僚のスキャンダル対応を誤ると、政権はたちまち傾いてしまうからです。
高市首相が長期政権を築くためには、安倍政権のような強固な「チーム」を作り上げ、危機管理能力を強化することが不可欠です。党内の不協和音を解消し、信頼できるブレーンを揃えることが、今後の政権運営の鍵となるでしょう。