熊本地震の記憶と感謝を込めて…九州新幹線「つばめ」が870キロの旅へ!
2016年の熊本地震で被災した九州新幹線「つばめ」が、全線開業15周年を記念し、そして震災から10年を迎えるにあたり、特別な旅に出発しました。約870キロの道のりを陸路と海路で進み、これまでの感謝を伝えるとともに、震災の記憶を後世に語り継ぐことを目的としたイベント「つばめの大冒険」です。
被災した「つばめ」の衝撃と運転士の証言
2016年4月、熊本県を襲った熊本地震。最大震度7の揺れは、回送運転中の「つばめ」にも襲いかかり、脱線という痛ましい事故を引き起こしました。安全走行の生命線である車軸が損傷し、この車両は二度と新幹線として走ることはできませんでした。
当時、被災車両を運転していた枝元正哉さん(40)は、その時の状況を「下から突き上げるようなものすごい衝撃。天井に頭がぶつかるくらい浮き上がり、激しい揺れも感じて、非常ブレーキを取り扱いました。巨大な丸太を踏んづけたようなイメージでしたね」と振り返ります。余震が続く中での状況確認は、想像を絶する恐怖だったと言います。
廃車を免れた「つばめ」の復活
被災した「つばめ」の6両のうち、3両は解体され廃車となりましたが、残る3両は熊本市の総合車両所で保管されていました。そして、JR九州は九州新幹線全線開業から15年、熊本地震から10年という節目の年を迎え、被災した「つばめ」を復興の象徴として、沿線各地を回る「つばめの大冒険」を企画しました。
約半年かけて1号車が修繕され、現役時代の姿を取り戻した「つばめ」は、博多駅に姿を現しました。枝元さんは「最後に自分が運転したので、相棒じゃないけれど、そうした気持ちはあります。ボロボロの状態からきれいになった車両が博多に来るということで、ぜひ新しくなった編成に会いに来てほしいと思います」と、感慨深げに語っています。
「つばめの大冒険」で見つめる未来へ
道路を走る珍しい姿で博多駅に到着した「つばめ」。この旅が、被災地の復興を後押しし、そして未来へと進む勇気を多くの人々に与えることを願います。イベントの詳細については、