太ってないのに「脂質異常症」?健康診断で数値にショックを受けた人へ、原因と対策を医師が解説
「脂質異常症」はただ太っている人の病気じゃない!
健康診断の結果を見て、「体重は標準なのに、なぜコレステロール値が高いの?」と驚いた経験はありませんか?実は、脂質異常症は肥満の人だけがなる病気ではありません。「脂質異常症」とは、血液中のLDL(悪玉コレステロール)や中性脂肪が基準値より高かったり、HDL(善玉コレステロール)が低かったりする状態のこと。肥満は原因の一つですが、「やせている=健康」とは限らないのがこの病気の怖いところです。
コレステロールの「配送」と「回収」のバランスが鍵
血液中のコレステロールは、LDL(悪玉)とHDL(善玉)という二つの「リポたんぱく」によって運ばれています。LDLは肝臓から全身へコレステロールを運ぶ「配送業者」、HDLは余分なコレステロールを回収する「掃除屋」のようなイメージです。このバランスが崩れ、LDLが多すぎたり、回収するHDLが少なすぎたりすると、余分な脂質が血管に溜まり「動脈硬化」を引き起こします。放置すると、心筋梗塞や脳梗塞といった命に関わる病気のリスクも高まります。
やせているのに数値が高い「意外な原因」
食生活の乱れや運動不足が主な原因として知られていますが、実は「遺伝的な体質」も大きく関係しています。生まれつきLDL値が高くなりやすい「家族性高コレステロール血症」のように、生活習慣だけでは解決できないケースも存在します。たとえスリムな体型であっても、家系に同じような症状の人が多い場合は要注意。「自分は大丈夫」と油断せず、親族の病歴を確認することも大切な予防策の一つです。
自覚症状がないからこそ、今の数値を見直そう
脂質異常症の恐ろしい点は、「自覚症状がまったくない」こと。気づかないうちに動脈硬化が進行してしまうケースも少なくありません。まずは健康診断の結果を詳しく見て、どの数値が基準値を超えているのか把握することから始めましょう。今回お話を伺った三浦雅臣先生も、「日頃から自身の体質を理解し、気をつけることが重要」と語っています。次回は、今日からできる予防・改善のための食生活や生活習慣のヒントをお届けします。