若者を中心に蔓延「ゾンビタバコ」全国拡大!親が知っておくべき法的リスクと対応【弁護士解説】
沖縄県内で最初に確認された違法薬物「ゾンビタバコ」。使用すると手足がしびれ、ふらつきながら歩く姿が“ゾンビ”のように見えることから名付けられたこの電子タバコは、指定薬物であるエトミデートを含む危険ドラッグです。当初は局所的な流行と見られていましたが、大分県や三重県など全国に拡大しており、摘発事例が続々と報告されています。
「ゾンビタバコ」とは?なぜ若者に広まっているのか
「ゾンビタバコ」は、見た目が通常の電子タバコとほとんど変わらず、「笑気麻酔」などとも呼ばれて流通しています。価格も比較的安価で、SNSや暗号化メッセージアプリを通じて簡単に購入できることが、若年層への浸透を加速させていると考えられています。
しかし、使用者は意識障害や手足のけいれん、精神錯乱、意識喪失といった症状を引き起こし、過剰摂取すれば命に関わる恐れがあります。また、強い依存性も指摘されており、手軽に吸入できることから、依存症への入り口となるリスクも高まっています。
政府が取り締まり強化を発表
事態を重く見た政府は、12月12日に木原稔官房長官が記者会見で「深刻な健康被害を生じる恐れがある」と警告し、取り締まり強化を表明しました。SNSを用いた啓発活動や相談体制の整備を進める方針を示しています。
厚生労働省は今年5月16日にエトミデートを「指定薬物」と定め、製造、輸入、販売、所持、使用を禁止していますが、規制の網をかいくぐる形で流通が続いています。
もし子どもが「ゾンビタバコ」を所持していたら?親がすべき対応
もしお子さんが「ゾンビタバコ」を所持していることが発覚した場合、親としてどのように対応すべきでしょうか。刑事事件に詳しい雨宮知希弁護士に聞きました。
「最初に確認すべきは、所持している物が本当にゾンビタバコなのか、という点です。その上で、いつ、どこで、誰から、どのような経緯で入手したのか、使用歴があるかどうかを確認する必要があります。」
ゾンビタバコは指定薬物に当たるため、年齢に関係なく所持・使用・譲受・譲渡等が禁止されています。未成年であっても刑事責任は問われ得るものの、実務上は少年法の適用を受け、家庭裁判所送致となるのが通常です。
親が安易に廃棄すると法的リスク!
子どもを守りたいという親心から、警察への相談を躊躇し、自宅でゾンビタバコを廃棄してしまうケースも考えられます。しかし、この行為には大きな法的リスクが伴います。
「親自身が『指定薬物を所持した』と評価される可能性があります。さらに、証拠隠滅や、犯人隠避に加担したとみなされる恐れもあります。特に子どもの違法行為を認識した上で、警察の関与を避ける目的で意図的に廃棄した場合は、法的に不利な評価を受ける可能性が高いでしょう。」(雨宮弁護士)
つまり、善意で子どもを守ろうとした行動が、かえって親自身を法的な窮地に追い込む結果となりかねないのです。弁護士への相談はもちろん、場合によっては警察の少年係や生活安全課への相談も検討すべきでしょう。
コメント一覧
まだコメントはありません。
← トップに戻る