中部電力浜岡原発データ不正問題:経緯を示す資料が「残っていない」と判明、規制委から厳しい批判
中部電力の浜岡原子力発電所におけるデータ不正問題で、経緯を検証する資料が社内に存在しないことが明らかになりました。原子力規制委員会は、この事態を「極めて重大な欠陥」と厳しく批判しています。一体何が起きていて、なぜこんな事態になったのでしょうか?
不正データの経緯を追跡できず
25日に開かれた原子力規制委員会の会合で、中間報告が行われました。規制庁の企画調査官は、基準地震動の策定に関する業務計画や手順書などの資料が一切存在せず、不正データがどのように策定されたのかを追跡することができなかったと報告しました。
これまでの立ち入り検査で、問題となっている不正データがどのように作られたのか、中部電力にその経緯を示す資料がないことが判明。実務を担った委託業者への指示内容も不明で、聞き取り調査が中心となる見込みです。
規制委からの厳しい指摘
原子力規制委員の杉山智之氏は、「基準地震動は設計開発における検証対象ではなかった」という中部電力側の説明に対し、言葉を失うほど驚きを隠せませんでした。社内でどれだけの人がそのような認識を共有していたのか、疑問を呈しています。
また、規制庁の検査監督総括課長は、中部電力がこの問題に対する認識を示さなかったことを指摘し、社内での共通認識だったのではないかと推測しています。
地震の揺れを過小評価か
浜岡原発3・4号機をめぐっては、中部電力がデータを意図的に操作し、地震の揺れを過小評価していた疑いが浮上しています。これは、原発の安全性を脅かす重大な問題です。
中部電力の説明と今後の対応
中部電力は、19日から住民説明会を市内7カ所で開催する予定です。また、3月末までに原子力規制委員会からの報告徴収命令に基づき、「事実関係および経緯に関する」報告書を提出する見通しです。
規制委委員長「記録がないのは信じがたい」
原子力規制委員会の山中伸介委員長は、「記録が残されていないのは極めて信じがたい」と強い言葉で批判しました。基準地震動の重要性を強調し、品質管理の定めがないことは重大な欠陥だと指摘。原子力に携わる技術者としてふさわしい人たちが運営していたのかと疑問を呈しています。
今回の問題は、原発の安全性に対する国民の信頼を揺るがす深刻な事態です。中部電力の説明責任と、原子力規制委員会による徹底的な調査が求められます。