原町無線塔3Dでよみがえる!南相馬市博物館で模型展示、忘れられた歴史を次世代へ
福島県南相馬市原町区にかつて存在した原町無線塔。その姿を3Dプリンターで再現した模型が、南相馬市博物館で展示されています。国際無線局として重要な役割を果たし、関東大震災の第1報を米国に伝えた歴史を持つこの無線塔。今回は、あまり知られていない無線塔を囲む鉄塔も再現され、その魅力に迫ります。
原町無線塔とは?
1921年(大正10年)に開局した磐城無線電信局原町送信所、通称原町無線塔は、高さ201メートルの巨大な鉄筋コンクリート製の主塔が地域のシンボルとして親しまれていました。1923年の関東大震災では、いち早く米国へ地震の知らせを送り、支援のきっかけとなった重要な役割を果たしました。
1928年(昭和3年)には送信電波を増強するため、主塔の周りに鉄塔が5基建設されましたが、無線技術の進歩により3年後には廃局。鉄塔はその後、埼玉県や台湾へ送られ、ラジオ塔として再利用されたという意外な歴史を持っています。
3Dプリンターで再現された模型
今回展示されている模型は、原町無線塔の研究会が制作。主塔に加え、稼働当時の姿を再現するため、鉄塔も2本再現されています。模型の縮尺は200分の1。
模型制作の裏側
模型は、原町高校出身の三瓶之丈さん(47)と鈴木晋太郎さん(47)の2名が手がけました。建築士でもある鈴木さんが資料や写真をもとにデータを作成し、3D造形エンジニアの三瓶さんがデータからパーツを作り、組み立てました。
三瓶さんは「鉄塔の存在は今回初めて知った」と驚きを語り、鈴木さんも「資料が少なく難しかった」と制作の苦労を振り返りました。
研究会の思い
研究会事務局の岡田雅代さんは「無線塔にまつわる埋もれた物語や歴史も掘り起こし、次世代に伝えていきたい」と熱く語ります。無線塔の歴史を学び、忘れ去られようとしている記憶を未来へ繋ぐ、貴重な機会です。
展示情報
展示期間:5月5日(日)~5月6日(月)
場所:南相馬市博物館ロビー
時間:午前9時~午後4時45分(最終入館午後4時)
入場料:無料
休館日:毎週月曜日
5日には三瓶さんと鈴木さんが模型について解説する予定です。ぜひ足を運んで、原町無線塔の歴史に触れてみてください。