ヒザのケガを乗り越え、柔道女王・田中志歩選手が新たなスタイルで金メダルへ!
柔道女子70kg級で世界トップレベルの実力を誇る田中志歩選手。昨年、ついに世界一を掴んだ彼女が、ヒザのケガを機に柔道スタイルを大胆に変貌させ、パリオリンピックでの金メダルを目指して進化を続けています。
5歳から柔道とレスリングに打ち込み、才能を開花
山口県出身の田中選手は、100kg超級で活躍する兄・源大選手の影響で、5歳から柔道を始めました。高校時代は柔道とレスリングの二刀流で全国レベルの活躍を見せ、環太平洋大学時代には講道館杯で2連覇を達成。国内外の大会で着実に実績を重ね、トップ選手としての階段を駆け上がっていきました。
世界選手権での痛恨の敗北と、深刻なケガ
2021年にJR東日本に入社後、70kg級でありながら体重無差別で争われる皇后盃全日本女子柔道選手権大会で初優勝。2022年にはグランドスラム・テルアビブを制し、IJFワールドツアーで初優勝を果たしました。しかし、世界選手権でのバルバラ・マティッチ選手(クロアチア)との試合で「指導3」による反則負けを喫し、続く3位決定戦で右膝を負傷。すでに左膝も痛めていたため、無念の棄権となりました。
全治6ヶ月の重傷からのリハビリと、スタイルチェンジ
診断結果は外側側副靭帯断裂と後十字靭帯損傷という重症。手術を受け、全治6ヶ月という長期のリハビリ生活を余儀なくされました。このケガをきっかけに、田中選手は自身の柔道スタイルを見直す決意をします。
新たな戦略と、進化する柔道スタイル
もともと接近戦からの大内刈を得意としていた田中選手ですが、膝への負担を考慮し、間合いを取って柔道をするスタイルへと転換。対戦相手の研究も徹底し、相手の弱点を見抜いて組み手を変えるなど、より戦略的な試合展開を目指しています。
「もともとは密着しての大内刈が得意だったのですが、大内刈は直に膝への負担がくるので、ここぞという時以外は使わず、間合いをとって柔道をするスタイルに変えました。今は対戦相手の研究もして、どういう組み手が苦手なのかを見て、相手によって組み手を変えて試合をしています」
パリオリンピックへの強い想い
パリオリンピックへの道は閉ざされましたが、田中選手は決して諦めていません。新たなスタイルを磨き、更なる高みを目指して練習に励んでいます。ヒザのケガを乗り越え、進化を遂げた柔道女王の今後の活躍に、期待が高まります。