黒崎愛海さん不明事件、元交際相手の被告が改めて無罪主張 再審で判決は今月中に
10年前、フランスで留学中の黒崎愛海さん(当時21歳)が行方不明になった事件で、殺人罪に問われている元交際相手のチリ人男性、ニコラス・セペダ被告(35歳)が、3回目の公判で改めて無罪を主張しました。事件は依然として多くの謎に包まれており、今後の判決に注目が集まっています。
事件の経緯とこれまでの判決
黒崎愛海さんは、2014年にフランス東部・ブザンソンで留学中に行方不明となりました。捜査の結果、元交際相手であるセペダ被告に疑いが集まり、殺人罪で起訴されました。しかし、遺体は発見されていません。
これまでの裁判では、事件当日にセペダ被告と黒崎さんが過ごしていた学生寮の部屋から悲鳴が聞こえたことや、セペダ被告が運転していたレンタカーの位置情報から、事件後、遺棄現場とみられる川や森の周辺に長時間滞在していたことなどが状況証拠として提示されました。これらの証拠に基づき、1審、2審ともにセペダ被告に禁錮28年の判決が言い渡されました。
再審のきっかけと3回目の公判
しかし、2審の証人として出廷した警察官が、正式な手続きを経ずに追加捜査を行っていたことが発覚し、事件の真相に疑義が生じました。この問題を受け、フランスの最高裁にあたる破棄院が昨年2月、2審判決を破棄し、再審を命じました。
17日に始まった3回目の公判で、セペダ被告は「私は殺していない。それを証明するために戦う」と無罪を強く主張しました。被告は、これまでの主張と同様に、事件当夜は黒崎さんと口論になったものの、その後は別々の道を歩いたと証言しています。
今後の見通し
今回の再審では、新たに提出された証拠や、これまでの捜査の不備などが検証される見込みです。判決は今月26日か27日に予定されており、セペダ被告の運命、そして黒崎愛海さんの真相が明らかになるかどうかに、関係者の注目が集まっています。