将棋界のレジェンド、加藤一二三九段が86歳で逝去 「神のお恵み」と語った名人獲得の裏側
将棋界に輝かしい足跡を残した加藤一二三九段(享年86歳)が、肺炎のため3月21日に死去されました。「ひふみん」の愛称で親しまれ、そのマシンガントークと個性的なキャラクターで幅広い世代から愛された加藤九段の生涯を振り返ります。
14歳でプロ入り、「神武以来の天才」
1940年に福岡県嘉麻市に生まれた加藤九段は、1954年8月、14歳7ヶ月という当時最年少の記録でプロ棋士となりました。「神武以来の天才」と称されるほどの才能を発揮し、18歳で将棋界のトップリーグであるA級に昇級するなど、その名を轟かせました。
30歳のクリスマスに洗礼、信仰がもたらした奇跡
しかし、プロ棋士としての道を歩む中で、加藤九段は苦悩の時期に直面します。「指し手に自信が持てず、このままではトップに立てない」という思い悩んだ末、30歳のクリスマスにキリスト教の洗礼を受けました。「努力をするなかで限界を突破し、飛躍させるために」と信仰を深め、「目標を明確に持ち、教えを信じて、生きていくと100倍の報いを与えてくれる」と確信しました。
「神のお恵み」と称した名人獲得
信仰を深めた加藤九段は、1982年の第40期名人戦で初の名人を獲得します。この時、彼は「神のお恵み」と喜びを語り、その勝利の裏には信仰があったことを示唆しました。「敵と戦う時は勇気を持って戦え。弱気を見せてはいけない。慌てないで落ち着いて戦え」という聖書の言葉を胸に、頂点に立ったのです。
棋士からタレントへ、人気者「ひふみん」
棋士としての活躍に加え、加藤九段はタレントとしても活躍しました。2012年には、フジテレビ系列のバラエティ番組「アウト×デラックス」に出演し、そのユニークなキャラクターとマシンガントークで爆発的な人気を博しました。「重戦車」「1分将棋の神様」と呼ばれた彼は、「ひふみん」という愛称で親しまれ、将棋ファン以外にも多くのファンを獲得しました。
昭和を代表する棋士、その功績と遺志
加藤九段は、棋士生活63年間で通算1324勝1180敗という輝かしい成績を残しました。史上最高齢77歳まで現役を続け、戦後生まれの名人経験者として最後の存命者でした。彼の功績は、将棋界に深く刻まれ、多くの人々に勇気と希望を与え続けています。「暗いと不平を言うよりも進んで明かりをつけましょう」という聖書の教えを実践した加藤九段の生き方は、これからも多くの人々に語り継がれていくでしょう。
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